現役教師がおすすめしたい通信制高校の選び方

全国に点在する通信制高等学校ですが、どのように選べば良いのでしょうか。この記事では、現役教師がおすすめする通信制高校の選びかたや比較するポイントについて解説していきます。

通信制高校について詳しく知りたい方はこちらの記事からお読みください。

絶対に確認すべきこと

通信制高校では単位認定に必要な要項として「面接指導」があります。単位認定のイメージは、小学校や中学校で成績がつく状態のことと思ってもらえればOKです。面接指導は一般的にスクーリングと呼ばれていることが多いです。スクーリングは対面授業をイメージしてもらえれば大丈夫です。

通信制高校では、必ずスクーリング(対面授業)に参加しなければいけません。このスクーリングの実施方法は学校によって様々です。実施方法を理解せずに高校を選んでしまっては、本末転倒です。

確認すべきことは大きく分けて3つです。

  1. 宿泊を伴うか
  2. 通学する回数は適切か
  3. そもそも卒業を見込めるか

宿泊を伴うかどうか

宿泊を伴うかどうかは本当に重要です。宿泊することに全く不安がない人には問題ありません。しかし、宿泊をすることに不安を感じる人には絶対に確認してほしいです。

通信制高校には、都市部にスクーリング実施校をもたない学校があります。それは、廃校になった小学校や使われなくなった学校跡地を利用している場合があるからです。

利用されていた学校が廃校になるにはその理由があるわけです。人口が少なかったり交通の便がよくなかったり。ですので、そもそも都市部から遠く離れた場所でしかスクーリングを実施できない可能性があります。

そのような場所でスクーリングを実施する場合、移動時間を考慮して「宿泊を必須」としている学校もあります。

精神的・身体的な理由で宿泊が難しい人や、お仕事などでまとまったお休みを取ることが出来ない人や、車やバスなどの移動に不安を感じる人には宿泊型のスクーリングが合わないかもしれません。

ですので、通信制高校を選ぶときは、必ず今の自分の状態とスクーリングの実施方法を確認してください。

通学回数は自分に合っているか

通信制高校では1年間に実施しないといけないスクーリングの時間数が決まっています。対面で受けなければいけない授業の数がある、ということです。

全日制の場合だと、1年間で約180日の登校日数です。そのうち3分の1(60日)を欠席すると単位が認められない(留年の可能性がある)といわれています。

通信制高校でも同様に、全日制ほどの条件ではありませんが決められた授業時間は単位認定のために参加しなければいけないのです。これらの条件は学校によって違いがありますので、通学回数が自分が求めている日数かつ、許容できる日数であるかを必ず確認しましょう。

  • 授業時間を長くしてでも少ない通学回数にしたい
  • 通学回数が増やしてでも1日の授業時間を短くしたい
  • 数回にわけてまとめて通学したい
  • 海外を拠点に活動しているので、帰国のタイミングで通学したい
  • 仕事の関係上、週末しか参加できない
  • 家庭の事情で決まった時間帯でしか通学できない
  • 起立性のため午後から参加したい

これらのように通信制を選んだ理由とスクーリングの実施方法がマッチしていなければ、通信制を選んだ意味がなくなってしまいますのでこちらも確認しましょう。

そもそも卒業を見込めるか

学業だけでなく、なにかを平行して取り組んでいる人に伝えたいのですが、そもそも卒業の見込みがあって通信制高校に入学または転入を検討しているでしょうか。

どうしても通学することがむずかしい状態であるのに焦って入学を検討していたり、相当無理をして高校に入学しようとしていたしませんか?

個別最適な学習を提供するために学校は柔軟な対応をするのですが、要望や希望を全て実現させることはやはり難しいです。

通信制高校は、さまざまな人が通っています。年齢もさまざまです。

この記事を読んでいる人の中で、無理をしてでも通信制高校に入学することを考えている人がいるとするならば、今一度考えてみてほしいと思います。

教員免許保持者としても、意味を持って学校に通ってほしいし無事に卒業してほしいと思っています。無理をしてでも卒業しなければいけない理由があるなら止めません。

卒業を見込めるか、今一度考えてください。

まとめ

この記事では、通信制高校を選ぶときのポイントについて解説しました。自分にあった環境を適切に選択するために、この記事が少しでもお役に立てば嬉しいです。

通信制高校のメリットについて解説した記事もありますのでぜひご覧ください。

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